魔法少女隊アルス(まほうしょうじょたいアルス)は、日本放送協会|NHK教育の番組「天才ビットくん」の枠内で、2004年4月9日から2005年3月25日まで放送されていたテレビアニメ。
概略
「ゼイラム」「鉄甲機ミカヅキ」を手がけた雨宮慶太原作、「ANIMATRIX」「MEMORIES」を手がけたSTUDIO 4℃制作によるアニメーション作品。
いわゆる魔法少女アニメに分類される作品ではあるが、一般的な魔法少女アニメが「魔法を使える少女が異世界から人間の住む現実世界に来る」「異世界からの力を授かって人間の少女が魔法を使う」という形式とは違い、「人間の少女が異世界へ飛ぶ」という形態をとっており、また異世界を舞台にしている関係上、物語もハイ・ファンタジーに限りなく近い形態となっている。こうした考察は魔法少女の項が詳しい。
全般的なストーリーとしては魔法世界での伝統や価値観の違いなどがクローズアップされており、子供向け番組には珍しく高度かつ濃密な内容である。しかし話の状況によっては若干内容が破綻していると見受けられる面も少なくない。これは映像面でも作画監督の違いに寄って若干統一性が見られないケース(ただしこれはアニメーターの個性や昔のアニメの感じを出すために、意図的に行われたということが、放送終了後に行われたスタッフのトークショーで明らかになっている)や、本放送時の放送形態の制約(後述)から映像の一部が見られない事による情報伝達不足がある。
また本作では、日本のテレビアニメでは珍しく、アフレコではなく、声優の声を先に収録してから画面作りを行なうアクターズ・レコーディング(アクレコ)を制作手法として取り入れている。
あらすじ
魔法にあこがれていた人間の少女アルスは、ある日、魔法の世界にいた。なぜか人間なのに魔法を覚える事ができたアルス。見習い魔女のシーラ、エバと出会い、アルスはこの未知の世界に期待を膨らませるが、実際は「魔法は人を幸せにする」というアルスの思いが通用しない世界だった。妖精の捕獲、魔女と魔族という魔界の勢力同士の対立と戦い、アルスが父親からもらったという真の魔道書の存在と秘密、そして渦巻く陰謀・・・さまざまな状況に巻き込まれたアルスの運命は・・・。
放送版/DVD版の違いについて
各回4話づつ放送、またエンディングも放送。
実際に作られたバージョンは16:9サイズ形式。DVDではそのまま収録されているが、放送上では4:3に合わせるため、両サイドをカットしている。これはビットくん本編の放送形態との兼ね合いもあって、デジタル教育(地上デジタル放送)でも4:3サイズのままである。
DVDでは、2話単位でオープニング→本編1→本編2→エンディング→予感(次の話へのモノローグ)という形を取っている。
スタッフ
: 作詞:KOTOKO/作曲:中坪淳彦・KOTOKO/編曲:中坪淳彦
主な登場人物とキャスト
:人間界に住む、魔法にあこがれる少女。ある日突然魔法界に現れ、魔法界での出来事に翻弄されることに。
:見習い魔女のリーダー。優秀な魔女を尊敬しあこがれている真面目な優等生。
:見習い魔女。偶然の出会いからシーラとともにアルスと行動することに。
:魔女の世界を統括する、魔法界の最高権威者。
:グランドマスターを補佐する三賢者の一人。
:落ちこぼれの見習い魔女。
:シーラの母。シーラを残し魔族の世界に駆け落ちをしたが、ある日アルスたちの前に現れた。
:魔族の少年。アルスの持っている魔道書を狙いアルスたちに近づくが…
:魔族の首領。黒魔法を発動させ、魔法界を捨て別の世界へ行くことを画策する。
:魔族のウィザード。
:異次元の海に住む海賊。その出生に重大な秘密が…
:考古学者であるアルスの父。長年行方がわからない状態だった。
:アルスの母。
各話サブタイトルリスト
| Destiny 1 :「魔女の国」 | Destiny 21 :「異次元の海」 |
| Destiny 2 :「百匹の妖精」 | Destiny 22 :「海賊レノン」 |
| Destiny 3 :「魔法のホーキ」 | Destiny 23 :「裏切りの魔女」 |
| Destiny 4 :「妖精エクー」 | Destiny 24 :「希望の光」 |
| Destiny 5 :「魔導書」 | Destiny 25 :「疑惑」 |
| Destiny 6 :「グリフォンの羽」 | Destiny 26 :「バラバラな心」 |
| Destiny 7 :「ピスキーの牙」 | Destiny 27 :「滅亡の前兆」 |
| Destiny 8 :「旅立ちの港」 | Destiny 28 :「総攻撃」 |
| Destiny 9 :「魔女検定」 | Destiny 29 :「真の魔導書」 |
| Destiny 10 :「ハイドラの襲撃」 | Destiny 30 :「レノンの正体」 |
| Destiny 11 :「魔女の伝統」 | Destiny 31 :「切ない思い」 |
| Destiny 12 :「ハッピーバースデー」 | Destiny 32 :「本当に守るべきもの」 |
| Destiny 13 :「魔族シグマ」 | Destiny 33 :「パパは生きている」 |
| Destiny 14 :「シーラの迷い」 | Destiny 34 :「約束」 |
| Destiny 15 :「呪われた魔法」 | Destiny 35 :「崩壊」 |
| Destiny 16 :「エバの勇気」 | Destiny 36 :「脱出」 |
| Destiny 17 :「潜入!魔族界」 | Destiny 37 :「終焉」 |
| Destiny 18 :「真のウィザード」 | Destiny 38 :「黒魔法」 |
| Destiny 19 :「絶体絶命」 | Destiny 39 :「光の魔法」 |
| Destiny 20 :「魔法少女隊」 | Destiny 40 :「希望」 |
物語上の重要な概念
:魔法界に住む者のうち、女性を魔女、男性を魔族と称している。魔族と魔女との間に生まれた子供は女子であれば魔女、男子であれば魔族に引き取られる。ただし男子を生んだ魔女は魔族の世界に住む場合もある。また、魔女が魔法を使えるという伝統を守るため、見習い魔女を対象に「魔女検定」を行っている。これに合格しなかった場合、人間界送りにされる。
:魔法界には100種の妖精が存在しており、その妖精のもつ肉体的要素を触媒とし、呪文を唱えることで魔法を発動させる。呪文は数字の羅列(発音はギリシア文字|ギリシア数字に相当するものと考えられる)で構成されている(アルスの場合は語呂合わせで呪文を唱えているが)。魔法の例は以下の通り。
:*幻覚魔法の呪文「0141963215」(オイシイクロミツイチゴ)触媒:ピスキーの牙
:*石化魔法の呪文「80588109696」(ヤマゴヤハイレグロックンロール)触媒:キュロプスのへそのゴマ
:ただし、呪文を唱える必要のないもの(グリフォンの羽根をつけたほうきを使う事で飛行魔法が使用可)、妖精ではなく魔女の持つ肉体的要素を触媒として使うもの(魔女の長い髪を触媒として石化解除魔法を使う)、魔女ではなく妖精自身が唱える魔法(エクーの、大切なものと引き換えに子供の願いを一つだけ叶える魔法)といった例外がある。
:本編の重要なファクターとなるアイテム。これを持っている事であらゆる魔法が使えるようになる。しかし黒魔法を発動させることが可能なため、ジダンが魔法界から持ち去り、人間界でアルスに託していた。
:黒魔法は「真の魔道書」「100種の妖精」そして「裏切りの魔女」が揃う事で発動する。この魔法が発動すると魔法界を消滅させる事が可能である。これに対抗するには光の魔法を発動させることだけだが、伝説上でしか伝わっていない。
アルス THE ADVENTURE
番外編として「アルス THE ADVENTURE(仮)」という新作を作る事が発表されている。内容はシリアスな本編とは違い、妖精の活躍や魔法少女隊の日常などコミカルな要素を描いた全6作の予定。「天才ビットくん」の枠内で夏季に放送の予定。
漫画
小学館の少女漫画雑誌ちゃおに2ページ漫画という形態で連載された(作:陣名まい)。ただしアニメの内容に沿った構成ではなく、少女向けのショートコミックという体裁をとっている。
外部リンク
公式サイト


